有酸素運動が、ADHDに対する有用な補助療法であるか、カナダ・マギル大学のSivan Klil-Drori氏らが検討を行った。Journal of attention disorders誌オンライン版2016年6月10日号の報告。
ADHDに関連する有酸素運動の身体的、認知的、心理社会学的側面についてレビューを行い、評価した。
主な結果は以下のとおり。
・ADHD治療のための主要な薬物療法である覚醒薬、有酸素運動はどちらもカテコールアミン経路に作用する。
・有酸素運動は、ADHD動物モデルである自然発生高血圧ラットの前臨床試験、またADHD児の臨床試験において、薬物療法の補助療法として有用であることが示されている。
・運動はさらに、小児および成人の社会機能や神経認知機能に良い影響を及ぼすことが示唆される。
・しかしながら、成人ADHDに対する臨床試験は実施されていない。
出典
Klil-Drori S, et al. J Atten Disord. 2016 Jun 10. [Epub ahead of print]