認知症治療におけるマッサージ療法は、各種症状の軽減に有用であると報告されている。スペイン・エストレマドゥーラ大学のJuan Rodriguez-Mansilla氏らは、認知症高齢者の疼痛、不安、抑うつ症状に対する、耳の指圧やマッサージの効果を評価した。Clinical rehabilitation誌オンライン版2014年10月16日号の報告。
対象はエストレマドゥーラ州のグループホームに入所している認知症高齢者120例。無作為に対照群、耳指圧介入群(耳ツボ指圧治療)、マッサージ療法群(マッサージによりリラックス)の3群に割り付けた。疼痛、不安、抑うつ症状の変化はDoloplus2、Cornell、Campbellの尺度で評価した。研究期間は治療介入期3ヵ月、フォローアップ期2ヵ月の計5ヵ月とした。評価は、ベースラインおよび毎月行った。統計分析では、3群間で比較を行った。
主な結果は以下のとおり。
・111例が試験を完遂した(67~91歳、86例[77.4%]が女性)。
・耳指圧介入群では、治療介入期およびフォローアップ1ヵ月において、マッサージ療法群と比較して疼痛と抑うつ症状のより高い改善効果が認められた。
・痛みの改善効果が最大だったのは、耳指圧介入の最終月(3ヵ月目)であった(p<0.001、平均改善:8.55[4.39]、95%CI:7.14~9.95)。
・不安症状の改善効果が最大だったのも、治療の最終月であった(平均改善:9.63[5.00]、95%CI:8.02~11.23)。
・耳指圧介入やマッサージ療法は、対照群と比較し、疼痛、不安、抑うつ症状に対し、良好な改善効果を示した。とくに、耳指圧介入はより高い改善効果が認められた。
出典
Rodriguez-Mansilla J, et al. Clin Rehabil. 2014 Oct 16. [Epub ahead of print]