MRI上の脳血管病変は、アルツハイマー型認知症(AD)では一般的であるが、レビー小体型認知症(DLB)における頻度や影響はあまり知られていない。米国・メイヨークリニックのLidia Sarro氏らは、DLB患者の脳血管病変に関して検討を行った。Alzheimer’s & dementia誌オンライン版2016年8月10日号の報告。

連続したDLB患者81例、AD患者240例のMRIによる白質病変(WMHs)と梗塞を評価し、年齢、性別をマッチさせた認知機能正常者(CN)との比較を行った。

主な結果は以下のとおり。

・DLBは、CNと比較し、高いWMH容積を有していた。DLBのWMH容積は、ADと比較し、後頭部および後脳室周辺で高かった。
・高いWMH容積は、心血管疾患や糖尿病の既往歴と関連していたが、DLBの臨床的重症度との関連はみられなかった。
・DLBにおける梗塞の頻度に、マッチさせたCNやADとの違いはみられなかった。

出典

Sarro L, et al. Alzheimers Dement. 2016 Aug 10. [Epub ahead of print]